引き締めスパッツを履いてトレーニングしたら効果は上がるのか?

スパッツを履いてトレーニング

履いて歩いて、どれほど効果が上がるのか?

「今度マラソンに出場するのですが、『履いて歩けばエクササイズ効果』というキャッチフレーズのスパッツを履いてトレーニングしたら効果は上がるでしょうか?」という質問を頂きました。

GESTSプロデュースのB-Pantsについては次のコンセプトに基きます。

エクササイズを行う際には、自分の身体の動きを常に確認しながら行った方が身体の歪みや動きのクセを発見しやすく、また常に見られているという意識が潜在的に身体の内圧を上げようと働くので、姿勢を正しく保ったり体幹部を鍛えるためにも効果的です。ところが実際には、これも仕方の無いことですが、身体の線を隠すウェアを好まれる生徒さんが多く、初めてボディフィットウェアを着用するには勇気がいるものです。そうかといって、身体をギュウギュウ締め付けて体型を補正してしまうウェアでは、肝心の身体の動きが制限されてしまうのでシェイプアップ効果は、実は半減してしまいます。そこで最初の一歩を踏み出しやすいように、動きやすさを損なうこと無く、多くの女性が気にされる、下腹部、太ももの付け根、ヒップライン、などを必要最小限の力でサポートし、先ずはエクササイズを楽しくする事が大切なのです。

つまりB-Pantsは、『エクササイズを、ボディラインを確認しながら行う事が楽しくなる。』というのがコンセプトであり、大きな特徴です。フィットネスやエクササイズフリークに人気なのもその為です。

さて、話しを戻しますが、履いて歩くだけでエクササイズ効果が得られる・・・という衣料品は、人体の構造上、筋肉の構造上、その存在はかなり難しいものと言わざるを得ません。有るとすれば、個々の身体の持つ動きのクセに合わせてテーピング、あるいはそれに準じた加工を施したウェアを着用することで、余計なところや故障個所に負担を掛けずに効率的なトレーニングを図るもので、大変に高価になるため、あまり現実的ではありません。

北京オリンピックで一躍有名になったスピード社の水着、レーザーレーサー。オーダーメードにより、個々の身体に合わせて製作されるレーザーレーサーの効果は、無伸縮素材を多用し縫製加工を極端に減らす事で、着用時の身体の凹凸を減らし、水の抵抗を減らす事が知られましたが、一方では、着用するのに30分も掛かるほど全身をギュウギュウに締め付ける事で筋力アップをも図っています。

一言で筋力アップと言うと誤解を招きますが、普段は出し切れていない潜在的な力を引き出す、という意味になります。例えば、目一杯の力を出し切った時を100とした時、レーザーレーサーを着る事で101や102といった普段よりも少し大きな力を発揮する事も可能になるというもので、バンデージ効果、テーピング効果と同じ、筋肉を締め付けることでより大きな力を出そうとする発想です。(血流を制限して行う加圧トレーニングとは全く異なります)

ではマラソンに限らず、トレーニング時にこうした効果を図ったとしたらどうでしょうか?何かの大会やトーナメントなどの目標を想定して行うトレーニングというものは、筋力や持久力の強化が目的です。従って普段のトレーニングにおいては、身体に多少の負荷をかけた方が良いので、質問にあるような、マラソンに出場するためのトレーニング時には、身体を締め付けるような衣類は着用しない方が良いと言えます。ただし、故障を抱えていたり、身体の動かし方に悪い癖が有り、それを補正しながらのトレーニングであればまた別なのですが、その場合には個々の身体に合ったものを選ぶ必要が有ります。

これは普段の生活にも言えます。

常に身体を締め付ける=常に筋力が助けられている=筋力が使われない分弱まる=筋肉の絶対量が減る=筋肉が減った分だけ脂肪燃焼効率が落ちる=食事量が変わらなければ脂肪が増える=つまり太る。という図式が成り立つのもお分かり頂けるでしょうか?

ただ、こうした事は、日常生活におけるスキニーパンツやスパッツの着用などについて深刻に捉える必要はありません。カジュアルウェアやエクササイズウェアは、とにかく楽しむべきです。そして、履いて歩けば・・・というウォーキングスパッツにしても、その効果には期待する事が出来なくても、それを使うことで楽しみが増えるのであれば使うべきものなのです。

結論として、「履いて歩けば・・・というコンセプトのスパッツが、身体を引き締める働きを持ったものであれば、筋力トレーニングやダイエットにおいては返って逆効果です。」と、お伝えしました。背筋をピンと伸ばそうとして着る“背筋矯正ウェア”が返って背筋を弱めてしまうことや、補正下着の常用が返って肥満を助長させてしまうことと同じ理由なのです。

今回は、マラソンのトレーニングという、本番時に上位を狙う状況を想定しての話しでしたので、一つの知識として捕らえて頂いて、ダイエット用品や、トレーニング用品を選ぶ際に、変な誤解から間違った選択をしないようにして頂ければと思います。